四季報2019年4集で保有株のチェック





2019年9月18日に、会社四季報の夏号、2019年4集が送られてきましたので、現在保有の銘柄の購入時のストーリーが崩れていないか、状況をチェックしてみたいと思います。

システム情報(東証1部 3677)(700株保有 内NISA枠400株)

ここ5期の四季報の見出しは、【続伸】⇒【独自増額】⇒【連続増益】⇒【連続増配】、そして今回は【絶好調】となっています。
堅調に業績を伸ばしているようです。

 

コメント欄はほとんど変わらず、安定して伸びていっている様子が語られています。
前回同様、想定以上、単価改善、増益幅拡大、営業益続伸、といった勢いのある言葉が並んでいます。
ほぼ問題なく業績は拡大していっていることがわかります。

 

また二つ目の見出しは【陣容】となっています。
2019年9月期には100人を中途採用、翌年も100人越えを採用予定のようです。
AIや情報セキュリティといったテーマ性のある分野での伸びに備えて、陣容を拡大し、充実させていっているようです。
とはいえ、そのための人件費増をこなすほどの営業利益が伸びているようです。

 

組織の拡大への投資も行いながら、同時に利益も伸ばしていっている理想的な成長像と感じられます。
その結果として、業績予想も、2019年9月期は118憶⇒122憶、2020年9月期は132憶⇒145憶へと上振れています。
それに伴い増配も続けていっていますので、これは中長期保有にぴったりの理想の銘柄だと僕は思っています。

 

前回四季報掲載時点では、株価は843円でPERは23.2倍となっていましたが、今回は株価1025円でPER26.0倍となっています。
ここ直近で一気に株価が上昇しましたので、今は少し調整中のようでもみあってる感じです。
しかし、この業種ではPER26倍はまだ安いと思われますね。
まだまだ上昇の余地はあると思いますので、これからもしっかりとホールドし続けようと思っています。

ウィルグループ(東証1部 6089)(300株保有 内NISA枠200株)

ここ5期の四季報の見出しは、【鈍化】⇒【減速】⇒【再加速】⇒【償却負担減】、そして今回は【増配余地】となっています。
前期決算では、中期計画達成に向けての方針が、IFRSへの変更によるのれん償却の負担がなくなることによる、いわば見せかけの目標達成へとチェンジしたため、ちょっと株価を落としていました。

 

しかし、会社は引き続きの営業努力と、株主還元の総還元性向として30%を約束していました。
現在掲げている配当金18円では約20%くらいなので、その差額の10%分の増配余地の期待ができる、ということで今回の増配余地、という見出しになっているようです。
そして実際9月19日に、上期業績の上方修正とともに、自社株買いが発表されました。
株主還元として、増配ではなく自社株買いを選んだようですね。
この有言実行と、業績の上振れの材料により、翌日の株価はストップ高を記録しています。
しかし、これまで売られすぎていていたので、まだまだ上昇してほしいところです。

 

もう一つの見出しは【ASEAN】となっています。
インドネシアの送り出し機関との提携、ミャンマーで日本語を話せる人材育成などの展開が計画されています。
外国人労働者の受け入れは国策とも合致していますので、これが効を奏してくれるとよいと願っています。

 

ちょっと失速気味ではありましたが、再び再加速するのでは、とちょっと期待できそうです。
ただ、介護ビジネス支援事業への投資や、HRTech (ヒューマンリソーステクノロジーの造語)分野における人材採用等の積極投資などのためもう少し利益が伸びるのは先になるかもしれません。
ただし増収増益の形は崩していませんので、引き続きホールドして様子を見守っていきたいと思っています。

クイック (東証1部 4318)(300株保有 内NISA枠200株

ここ5期の四季報の見出しは、【連続最高益】⇒【上振れ】⇒【続伸】⇒【続伸】、そして今回も【続伸】となっています。
もともと急成長というより、安定成長感が強かったので、3連続続伸もさもありなん、という感じでしょうか。
書かれているコメントも、前回とほぼ同様です。
裏を返せば、安定している、ということになるのでしょう。

 

ところが、先日のリクルートホールディングスの子会社のリクルートキャリアがやらかしたリクナビ事件の余波を少し受けてしまった感があります。
無断で就活学生の内定辞退率予測データを大企業に販売していた件で、結局親会社のリクルートホールディングスも、大きく株価が下落してしまいました。

 

クイックの和納社長は、リクルート出身の方ですし、四季報の情報でもクイックの仕入れ先、販売先にはリクルートホールディングスの名前があります。
もちろんクイック自体が情報漏洩したわけではありませんので、その部分の心配はないと思います。
また、やらかしたのは、リクルートキャリアなのでクイックとは直接関係があるわけではないとも思っています。
が、リクルーティング事業ではリクルートホールディングスの商品を扱っているわけで、そちらが多少なりとも業績に影響が出れば、クイックにも影響が出てもおかしくありません
僕の見る限りでは、その影響は軽微ではないかと思われますが、少し様子を見守る必要もあるかと思います。
株式市場では、結構連れ安ってのは頻繁に起きますので、少し注視していきたいと思っています。

 

とはいえ、もう一つの見出しは【買収】となっています。
7月には、株式会社クロノスというAIシステム開発会社を子会社化しています。
クイックの人材ビジネスのノウハウと、クロノス社のITやAI分野のテクノロジーの提携は、いずれ大きなシナジーをもたらすのではないかと、期待が膨らみます。

 

現在、株価も低迷し、PERも12.2倍にとどまっています。
とはいえ、増配も続けていますし、増収増益の状況もまだ全然揺らいでいません。
けっこう高めの配当利回りになっていますので、配当金をもらいつつ、またリクルートの件の及ぼす業績への影響にも注視しつつ、今後の展開を見守っていきたいと思っています。

ハウスドゥ (東証1部 3457)(300株保有 内NISA枠200株

ここ5期の四季報の見出しは、【最高益】⇒【連続増配】⇒【増配】【続伸】、そして今回は【連続最高益】です。
引き続き好調な業績が続いている様子が窺えます。

 

コメント欄では、ストックビジネス3事業がいずれも好調であることが書かれています。
フランチャイズ事業では、加盟店が着実に増加しています。
ハウスリースバック事業高水準を保っています。
そして、3本目の柱であり、安藤社長の肝入りのリバースモーゲージ大幅伸長となっています。

 

今後もリースバックとリバースモーゲージに注力するために、かなり投資に回していますが、それを吸収しつつ営業利益は伸びている様子を見ることができます。
このストックビジネスが伸びている限り、当分はハウスドゥの業績は伸び続けるのでは、と大きく期待しています。

 

そしてもう一つの見出しは【M&A】となっています。
今回、埼玉県の小山建設グループを子会社化しています。
地方で、後継者不足に悩む中小企業は数多くあるようで、こうしたM&Aはお互いにとってウィンウィンな結果につながるようです。
フランチャイズ事業ではこれまでも多くの地方の不動産屋がハウスドゥへと看板替えをしてきていますが、こうした中堅企業も同じ感じで取り込むことができれば、さらに全体の業績に寄与するに違いありません。
今後のシナジーの期待できるM&Aにも期待していきたいと思っています。

 

また、リバースモーゲージ保証で金融機関との提携を拡大している、とのコメントもありますが、今回9月に東京スター銀行との提携が実現しています。
この事業は、高齢者で現金を必要としている人のニーズに応える点で、優れたビジネスモデルになっていると思います。
着々と提携先を増やしていっていますので、このリバースモーゲージの今後の伸びにも期待して注目していきたいと思ってます。

 

そして、8月には、2019年6月期の決算説明会がありました。
この中で、前期には2Qと4Qに計画されていた、リースバック等で仕入れた不動産のファンドへの売却を、2020年6月期には3Qと4Qで行う旨を発表されました。
結構大きな額がこの売却で動きますので、通期の目標業績の進捗状況に影響してくるのではないかと思いました。
つまりは、通期目標に対して、上期の進捗は数字的に遅れた感じになり、下期で大きく乗ってくる、という下期偏重になるということでしょう。
となると、1Qや2Qの進捗状況が悪く見えると、もしかしたら大きく売られる可能性があるのではないかと思いました。
それで、ここ数か月で、300株を利益確定しています。
来期の上期で、大きく下げるなら、そこで積極的に押し目を拾っていこう、という戦略です。
そんなうまくいくかどうかはわかりませんが、通期ではしっかりと業績は伸びていくと思っていますので、残りの300株はがっちりとホールドして見守っていきたいと思っています。

保有株のチェックのまとめ

今回もシステム情報ハウスドゥの2銘柄はがっちりホールドで行きたいと思っています。
この2銘柄に関しては、業績はしっかり上がっていくと感じさせてくれる四季報でした。

 

また、ウィルグループも失速はしましたが、再び上昇しそうな気配を感じました。
こちらもホールドで見守ります。

 

あと、クイックはリクナビ事件の影響を受けないことを願っています。
もともととてもいい会社なので、外部の悪影響に負けずに伸びていってほしいと思っています。