四季報2019年3集で保有株のチェック





2019年6月17日に、会社四季報の夏号、2019年3集が送られてきましたので、現在保有の銘柄の購入時のストーリーが崩れていないか、状況をチェックしてみたいと思います。

システム情報(東証1部 3677)(800株保有 内NISA枠400株)

ここ4期の四季報の見出しは、【続伸】⇒【独自増額】⇒【連続増益】、そして今回は【連続増配】となっています。
堅調に業績を伸ばしているようです。

 

コメントも、前回とそんなに変わりません。
順調増、想定以上、増益幅拡大、好調続く、といった安定成長を感じさせる言葉が列挙されています。
そして前回は増配濃厚、と書かれていましたが、しっかり達成しています。
そのうえ、前回は配当性向30%と書かれていましたが、今回は35%目安とあり、株主還元も積極的に行なう姿勢も感じられます。

 

そして二つ目のコメントは【手応え】とあります。
AI、情報セキュリティ、RPA(業務自動化)といったテーマ性のある分野でも着実に伸びているようです。
これによって成長に弾みがつくのも期待できそうです。

 

また業績は、営業利益が4年間、年率27.95%で上昇していっています。
その間上方修正6回、下方修正無し、ということで、高成長ではないものの、確実に成長していっている様子がうかがえます。

 

前回から今回までの間に、東証1部上場や、株式分割、増配など多くの材料で株価が改善されてきました。
そのため、時価総額も前回の174億円から、199億円に増加しています。
東証の改革ではまだ決定ではありませんが、1部残留条件に250億円という目安が語られたりしていますが、ちょっとそこにはまだ届いていないですね。
9月期決算ですから、本決算発表の際にさらに株価が上昇することを期待したいものです。

 

保有状況は、分割のお陰で800株という僕の持ち株の中では大きな比率を占めるものとなっています。
業績は増収増益を続けており、好調ですので、引き続きしっかりホールドしていきたいと思っています。

ウィルグループ(東証1部 6089)(400株保有 内NISA枠300株)

ここ4期の四季報の見出しは、【鈍化】⇒【減速】⇒【再加速】、そして今回は【償却負担減】となっています。
前回の再加速という言葉に期待が膨らんだのですが、まだ実を生み出すところにはいたっていないようです。

 

償却負担減、というのは、IFRSへの移行によるものです。
前回はその移行準備が記載されていましたが、予定通り新しい会計基準が採用されたようです。
IFRSに変えたときのメリットの一つは、企業の合併や買収を行なう際ののれん代を計上しなくてよくなる、というものです。
のれん償却負担がなくなった結果として、営業益が押し上げられる、というものです。
四季報では営業利益が約9億円押し上げられる、と書かれています。

 

確かに、M&Aに積極的なウィルグループにとってはIFRSは非常にメリットが大きいと思います。
しかし、とりあえず、見かけの営業益が増えるだけのような気がしてます。
中期計画では、本業の方での増益で2020年には営業利益40億円を目標にしていましたが、このIFRS頼みでの目標達成にいつの間にかすりかわってしまってる気がしています。
その辺を嫌気されたのか、本決算発表では株価は大きく下落してしまいました。

 

そのため、前回四季報の時には時価総額が297億円あったのが、今回は198億円と、大幅に下がっています。
1部残留が仮に250億円なら、見事にすべり落ちそうな感じですね。
これは、何とか踏みとどまって再び株価の上昇、そして時価総額の上昇に力を入れて欲しいと思います。

 

増益の速度が減速から加速に向かうにはもう少し時間がかかりそうです。
とはいえ、決して減益になったわけではなく、増収増益は続けています。
今後の奮起に期待して、PERが10倍を切ってしまった状態で100株を買い増しました。
すぐに報われないかもしれませんが、これ以上大きく下げることはないのではないか、という僕の期待です。
中長期でもう少し見守ってみたいと思います。

クイック (東証1部 4318)(300株保有 内NISA枠200株

ここ4期の四季報の見出しは、【連続最高益】⇒【上振れ】⇒【続伸】、そして今回は再び【続伸】となっています。
もう一つのコメントは、前回【注力】、今回は【注力分野】、ということで、前回とはあまり代わり映えのしないコメントが並んでいます。

 

これは、裏を返せば、高成長ではないものの、安定成長していることの証明とも言えそうです。
5年比較で、年率20.10%の成長を続けています。
その間に上方修正は2回、下方修正は無しです。

 

増配も、ここ数年の間連続で行なっており、現在の配当利回りは2.58%となかなかの高配当になっています。
配当性向40%というのは、株主にとってはなかなかの魅力となっています。
高配当+安定成長、ということで、中長期で見守るにはもってこいの良い会社だと思いますね。

 

前回の注力分野としては海外人材紹介・派遣や、提案型の求人広告といったものが挙げられていました。
今回は看護師紹介、家政婦などの新たな専門職の開拓などが挙げられています。
クイックは、こうした新規事業への投資を、うまく利益剰余金の中から用いていってますので、成長が鈍化することは今のところなさそうです。
お陰で、9期連続の増収増益を達成しています。

 

僕は、安心してこの会社は中長期で持っていこうと考えています。

ハウスドゥ (東証1部 3457)(600株保有 内NISA枠200株

ここ4期の四季報の見出しは、【最高益】⇒【連続増配】⇒【増配】、そして今回は【続伸】です。
好調な業績が続いている様子が窺えます。

 

実際3年間で、年率50.8%の増益率を達成しています。
やはり、フランチャイズ、リースバックのストックビジネスが非常に効を奏しているようです。
リースバックで手に入れた物件などのファンドへの売却のスキームが完成して、さらに大幅営業増益を達成していると書かれています。

 

また、二つ目のコメントは【深耕】となっています。
リースバックの需要の多い高齢者市場を深く耕しているようです。
このビジネスでは、高齢化社会において、ウィンウィンの関係が成り立っている非常に魅力的なモデルになっていると思いますね。
もう一つのストックビジネスの、リバースモーゲージも、今は先行投資中ですが、そのうち収益が上がっていくと期待できます。

 

6月期決算なので、間もなく本決算が出されることになっています。
が、4Qに行なわれる予定の、期待のファンド売却がまだ発表されていません。
2Qのときと同様、期ズレしてしまうと、また株価が下落する可能性もあります。
しかし、うまく4Q中に間に合えば、かなりの上振れ決算も期待できます。
増配期待も含めて、非常に楽しみな高成長企業だと思っています。

保有株のチェックのまとめ

前回の四季報刊行時には、システム情報、クイック、ウィルグループ、ハウスドゥの4銘柄に関しては業績も問題なく、引き続きの上昇が期待と書いていましたが、今回はちょっとウィルグループが失速してる感じがします。
では、ストーリーが崩れているかというと、大幅増収は続いており、増益の点でちょっと弱くなっているといった感じです。
とはいえ、減益というわけではなく、小幅増益は続いています。
先行投資の分とM&Aでの海外企業の買収の分の利益が乗ってくることを考えれば、まだ何とか踏みとどまっているのでは、と思っています。
PERも10倍を切ってますので、増収増益を続けている限り、これ以上は大きくは下げないのではないか、と期待しています。
会社のがんばりに期待してホールドしたいと思っています。

 

あと、残り3社、システム情報、クイック、ハウスドゥは引き続き堅調のようですね。
地合に引っ張られがちですが、業績が増収増益で問題ありませんので、中長期でしっかりとホールドしておきたいと思っています。