四季報2020年1集で保有株のチェック





2019年12月に、会社四季報の新春号、2020年1集が送られてきましたので、現在保有の銘柄の購入時のストーリーが崩れていないか、状況をチェックしてみたいと思います。

システム情報(東証1部 3677)(700株保有 内NISA枠400株)

ここ6四半期の四季報の見出しは、【続伸】⇒【独自増額】⇒【連続増益】⇒【連続増配】⇒【絶好調】、そして今回は【独自増額】となっています。
ちょうど1年前の新春号でも独自増額となってました。
このタイミングは、本決算が発表になり、来期の会社予想も同時に発表された後になります。
で、今年も前年と同様、会社は慎重な業績予想を立てているようです。
そして、これまでもほとんどの場合上振れしていますので、四季報記者もそこは見逃さずに独自増額をつけています。

 

もう一つの見出しは【一心同体】となっています。
AI、クラウド、RPA(業務自動化)、セキュリティの新規ビジネスを関連企業と協同で展開を加速していっています。
まったく昨今のテーマ性とも合致しており、そちらの方にも期待が高まります。
保険会社、銀行、官公庁、といった顧客との安定したシステム構築に加えて、こうした最新のテーマの面でも業務が拡大していっており、非常に成長が楽しみです。

 

四季報掲載時のPERは23.9倍、となっており数字的には割高とも感じられます。
しかし、過去三期年と来期の4年平均成長に基づいてPEGレシオを計算してみると0.77となり、PEGレシオの観点からは割安と判断できそうです。

 

これまでの堅調な流れと、今後も同じく成長が見込まれると考えて、いったん利益確定した200株を再び買いなおしました。
今回は、長期でホールドしてその成長とともに株価が上昇するのを見守っていきたいと思っています。

ウィルグループ(東証1部 6089)(300株保有 内NISA枠200株)

ここ6四半期の四季報の見出しは、【鈍化】⇒【減速】⇒【再加速】⇒【償却負担減】⇒増配余地】、そして今回は【上乗せ】となっています。
何が上乗せかというと、M&Aで買収した人材会社の分、そして、IFRSに移行したためののれん償却の負担の消滅などのようです。

 

結果として、売上高は引き続き大きく伸びていっています。
後は、利益がちゃんとついていけたらな、と思いますがこの辺も数字が変わってきています。
前回四季報掲載時と比較して、通期の予想は売上高だけでなく、営業利益、経常利益、EPS(1株利益)もそろって増額になっています。
利益の増加の要因としては、派遣の想定超えの伸び、増加してきた介護拠点からの利益がついに出始めたことなどが挙げられています。
このままいけば、どこかのタイミングで上方修正も期待できそうな感じです。

 

また二つ目の見出しは【還元策】です。
今のところ配当は18円で据え置きですが、自社株買いをすることにより総還元性向30%を達成する様子です。
こうして、株主の方もちゃんと向いているところは好感が持てます。

 

財務面では、自己資本比率が、前回より改善されて6.9%→8.5%になっています。
まだまだこの辺は改善の余地があると思います。
これから利益がしっかりと出るようにして、自己資本比率はしっかりと高めて安定した財務体質を作ることを望みます。

 

ちなみに、前期実績と今期予想の2年間の利益成長をベースにPEGレシオを計算すると、0.16という数字になります。
これに来期予想までを加えて計算しても0.27です。
PERが12倍ということでかなり低いのでこんな割安な数字になります。
なので、今後、予想通りにEPSが上がっていくことが実現すれば、株価も大きく乖離状態を埋めて上昇していくことも期待できそうです。

 

というわけで、増収増益はキープされてますし、もしかしたら上方修正や増配も期待できそうですので、引き続きホールドでいこうと思います。

クイック (東証1部 4318)(200株保有 内NISA枠200株

ここ6四半期の四季報の見出しは、【連続最高益】⇒【上振れ】⇒【続伸】⇒【続伸】⇒【続伸】、そして今回も【続伸】となっています。
なんと4連続続伸ということで、他に書くことがないような安定経営が感じられます。

 

人材派遣、紹介に関しては堅調に利益を上げていっているようです。
看護師、施工管理者、などの職種を絞った派遣は、絶好調となっているようです。

 

ところが、二つ目の見出しは【リクルート】です。
リクルートホールディングスの情報漏洩問題が発覚してから、クイックに影響がないか非常に心配しておりましたが、やっぱり避けることはできなかったようです。
クイックの仕入先、販売先はリクルート、ついでに言えば、和納社長はリクルート出身ということですので、これはやむを得ないでしょう。
リクナビの申し込みの手控えがあり、求人広告で顧客が一部離れていると報告されています。

 

しかし、2020年3月期第2四半期決算説明会での質疑応答では、リクルートの影響に関してリクナビによる減少をIndeedの伸びでカバーしていきたい旨を語っておられます。
加えて、連結子会社になった株式会社クロノスによってAI分野の強化が図られ、HR(人材、人事部)関連でのシナジーが強力に働くとも考えているようです。
なので、一時的にはいくらかの減収があるかもしれませんが、中長期的にはこれまで同様堅調に伸びていくのではないかと期待しています。

 

ですが、少し利益の伸びが鈍化してきているのも事実です。
前期実績、今期予想、来期予想の3年のEPSの成長率をもとにPEGレシオを計算してみると、1.34となります。
まあ、現在の株価はこの成長に対して適正なものとなっているようです。
なので、今後一気に大きく株価が上昇することはしばらくの間はないのかな、と感じます。
そんな理由もあり、他の成長割安株を購入するため、今回特定口座の100株を売却しました。

 

NISA口座では、安値で買った200株がありますので、とりあえずそれをホールドしておきます。
これまで9期連続で増収増益を続けてきてますので、まだまだその成長には期待しています。
配当の利回りは2.64%となかなか良いので、配当金をもらいながらじっくりと今後の成長を見守っていきたいと思っています。

ハウスドゥ (東証1部 3457)(100株保有 内NISA枠100株

ここ6四半期の四季報の見出しは、【最高益】⇒【連続増配】⇒【増配】【続伸】⇒連続最高益】、そして今回は【伸長】です。
引き続き業績は堅調なようです。

 

主要ストック3事業のハウスリースバック、フランチャイズ事業、不動産金融は共にしっかりと伸びているようです。
その点が、二つ目の見出し【ストック事業】でも触れられています。
特にリバースモーゲージ事業では、多くの金融機関と提携をして、ますます高齢者市場を深耕しようとしています。
そういった点で投資も行いつつ、事業を拡大していっている様子がうかがえます。

 

しかし、最近はこちらも利益の伸びが鈍化しているようです。
PERはわずか14倍ほどにもかかわらず、PEGレシオは1.13ほどになっています。
この数字だけを見ると割安ではありますが、その理由は成長率が低い、というわけです。
やっぱり、今は投資の時期なのかな、と感じますね。
ハウスリースバック事業を全国で行うために多くの人材確保が必要となり、人件費がかさんでいるようです。
1Qの決算では、人件費や宣伝費を含む販売管理費が33.4%も増加しており、利益を圧迫しているようです。
また、主力になりつつあるリバースモーゲージに関しても、体制作りのために多くの販管費を計上しています。
利益を出しながら、投資も行っていくのはなかなか大変だと思います。
しかし、今の投資が数年先に実を結ぶのではないかと感じています。

 

あと、今期に関しては、ハウスリースバックで得た資産の売却が3Qと4Q で行われるとの予定となっていました。
そのため、1Q時点の決算発表では、通期目標の進捗状況が1.1%という非常に低水準となっています。
まあ、予定通りとはいえ、けっこう衝撃的な数字でした。

 

ということで、1Qと2Qではおそらく進捗が低水準にとどまるため株価は大きく下落すると予想して、少しづつ売却していき、結果として現在NISA枠の100株のみの保有となりました。
しかし、思ったほど株価は下がらず、その後も上がっていきました。
そのうえ、3Q4Qでおこなうと言っていたリースバック資産の売却の一回目がなんと2Qの間に行われるというサプライズ。
完全に読みが外れてしまったみたいです。

 

とはいえ、結局株価は再び下落トレンドで年末に向かっているようです。
昨年末ほど急落すれば買い増しを考えたいですが、今の成長率の間は様子を見守りたいと思います。
再び業績が右肩上がりになり始めたら再エントリーも考慮に入れるつもりでいます。

 

ハウスドゥのビジネスは非常に魅力的で、世間の役に立つ優れたものだという気持ちは変わりません。
100株を握りしめながら、この会社の成長を見守り、再びインできる日を待ちたいと思っています。

アステリア(東証1部 3853)(400株保有 内NISA200株)

ここ前四半期の四季報の見出しは【下期挽回】、今回は【続落】となっています。

 

まあ、ここの業績に関しては11月に下方修正を発表していますので、まあこんな感じだろうと思います。
やはり、ボーイング社とT-モバイルというアメリカの大企業2社とのデザインコンサルの契約がぽしゃったので、これは仕方ありません。
完全に向こう側の問題なので、アステリア自体は問題なしとみてよいのではないでしょうか。

 

今回の件から、やはり大型案件は利益を得やすいものの、比重を高くするとリスクが高いことを身にしみて感じたようです。
で、二つ目の見出しでは【巻き直し】とあり、案件増による顧客分散や、継続受注型へのシフトを計画してることが記載されています。
こうしたリスク管理体制を取り、来期の2021年3月期には再び営業利益が好転することが期待されています。

 

それで、今回の四季報によるとすでにアラスカ航空等3案件を獲得したことが報告されています。
引き続き大きな案件を引っ張ってこれるところはやはりアステリアの企業能力の高さを表しているとも思えます。

 

デザインコンサルに関しては、顧客の問題でこうして減収減益とはなりましたが、他の柱であるエンタープライズとネットサービス事業では堅調な業績が推移しています。
なので、デザイン部門の復活によって再び業績が上昇することが期待できると僕は感じています。

 

現在、予想EPSが激減したため、PERが77.8倍にまで膨らんでいます。
しかし、EPSが回復して上昇すれば、適正水準まで下がってくると思います。

 

ボーイング社の件では、ストップ安の2連チャンで大きく株価は下がりましたが、今はその辺りで下げ止まって600円ほどで保ち合い状態にあります。
ここで下げ止まっているということは、いまだにこの会社に期待している投資家が一定水準いることの証と思われます。
この安い水準で、僕は特定口座で200株、NISA口座で200株の計400株を購入しました。

 

IoT、ブロックチェーン、エッジコンピューティングといった時流に乗ったテーマも取り入れながら、数多くの会社のシステムをつなぐ点で貢献しています。
いつか、株価も大きくブレイクすることを期待して保有していたいと思っています。

保有株のチェックのまとめ

今回もシステム情報の好調さを確認できました。
僕の保有銘柄のうちの、稼ぎ頭として今後も伸びていってほしいと思っています。

 

ウィルグループは、IFRSの採用と共に再び上昇の機運が見られます。
相当株価が低迷してましたので、かなりの割安状態にあります。
どこかでブレイクして上場来高値を更新することを願っています。

 

クイックは、ちょっと成長が鈍化してしまいましたので、しばらくは様子見しておきたいと思います。
配当は高いのでじっくりと温めながら、見守りたいと思います。

 

ハウスドゥ成長率の鈍化が見られます。
今は投資の時なので、しばらく時期を待ちたいと思います。
大好きな会社の一つなので、投資の実を回収する時期が来たら、再び買い増しも考えたいです。

 

アステリアは、すぐに結果は出ないと思いますが、いつかは大化けしてもおかしくないかな、と思っています。
投資金額は400株で合計240000ほどなので、失ってもそんなにも惜しくありませんし、爆益の可能性にかけたいと思っています。